訪問看護師の業務のひとつに、「オンコール業務」があります。ここでは、訪問看護師のオンコール業務の内容や注意すべきポイントなどをまとめています。
訪問看護では、オンコール体制をとることで、利用者が24時間365日安心して療養生活を送れるようなサポートを行っています。
そのため、訪問看護では「オンコール当番」「緊急当番」「待機」などの名称で、利用者の求めに応じて緊急訪問などを行っています。
オンコール業務では、自宅待機をして電話対応を行うのが一般的。電話対応で問題ないか、それとも訪問して処置を行う必要があるかどうかは、訪問看護師が判断します。そのため、オンコール当番の訪問看護師は、自宅にいてもすぐに利用者宅へ訪問できる状態でいる必要があります。
オンコールでは、電話で対処が可能なケースも多くあります。
たとえば、「服薬のアドバイスが欲しい」「利用者や家族の不安が強いため、訪問看護師に話を聞いてもらいたい」といったケースなら、電話対応で済ませられるでしょう。また、「症状があるが軽いため、経過観察で良い」「利用者や家族へ口頭指示を行うだけで十分」という場合も、電話対応のみで問題ありません。
ただ、訪問看護師は「オンコール時に対応を考えれば良い」とするのではなく、平日の訪問時に先回りして準備しておくことが大切です。訪問時に問題を予測できる場合は、あらかじめ医師に相談しておき、他のスタッフと情報共有をしておきましょう。
訪問看護師が問題を予測して準備する習慣をつけておくことで、利用者や家族が安心して過ごせます。
利用者の状況によっては、訪問が必要になるケースもあります。
たとえば、「緊急性があり、何らかの処置が必要」という場合はもちろん、「受診や緊急搬送が必要だと考えられる場合」、「電話だけでは状況を把握しきれない場合」なども訪問対応が必要です。
なお、「利用者本人や家族が問題ないと思っていても、医療者の立場からすると緊急性がある」というケースもあるため、注意が必要。電話対応で判断に迷う際は、訪問して状況を確認した方が安心です。
オンコールの手当はステーションによって違いがあるものの、1回あたりおよそ1,000円~3,000円が目安。オンコール手当は実際に緊急訪問をしなくても支給され、緊急訪問を行った場合は対応時間数に応じた手当を別途支給するステーションが多いようです。
オンコール当番中は、いつ連絡がくるか予測できません。また、「すぐに電話対応ができる」「必要に応じてすぐに訪問できる」という状態でいる必要があります。
そのため、「自宅から遠く離れた場所にいる」「飲酒をしている」という状態はNG。当番中に外出はできるものの、利用者宅にすぐに駆け付けることができる範囲までとなります。
また、自宅で飲酒をせず過ごす場合も、連絡が入るスマートフォンの通知に気づけるようにしておきましょう。たとえば入浴時や就寝中も、そばに置いて通知を逃さないようにします。
オンコール当番中は、制約によってストレスを感じてしまうこともあるかもしれません。しかしすぐに電話対応や訪問ができる状態であれば良いため、ルールを守りながらも普段通りの生活をしている人が多いようです。
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オンコールでは、利用者の体調不良に関する連絡が多いといいます。「発熱や下痢、嘔吐がある」という相談や、「はっきりしないが、なんとなく様子がおかしい気がする」といったものまでさまざま。
たとえば、発熱だけの症状であれば、苦痛の緩和方法をアドバイスする・医師の指示のもと解熱剤の使用を促すといった電話対応を行います。
もしも「転倒してケガをしてしまった」という場合は、緊急訪問を行って処置をした方が良いでしょう。骨折や意識障害などが見られる場合は、救急搬送が必要になるかもしれません。
カテーテルを留置している利用者から、トラブル発生の連絡が入ることがあります。
たとえば、「膀胱留置カテーテルを挿入しているが、排尿バッグに尿が溜まっていない」というケース。状況に応じて緊急のカテーテル交換や点滴が必要になる可能性があります。
また、家族が利用者の痰を引ききれない場合、訪問によって痰吸引を行うケースも。とくに呼吸に関する相談は緊急性が高いことが多いため、迅速かつ的確な対応が必要になります。
服薬に関する問い合わせも、オンコール当番中に受けることが多いようです。
たとえば、「発熱しているが、使用する頓用薬の一日あたりの上限回数や内服間隔を教えてほしい」という質問。また、「処方されている薬を多く飲みすぎてしまった」「処方薬を飲み忘れてしまった」という質問も少なくありません。
服薬に関する質問対応は電話で済むケースが多いものの、再発防止のための対策を利用者と一緒に考えておくことが大切です。
自宅で看取ることを希望している場合、家族からの問い合わせが増えるケースが多くあります。刻々と変化していく利用者の状態に不安が強くなり、家族が何度もオンコールを利用することも。
自宅看取りの経験がない人にとって、亡くなるまでの経過はわかりません。そのため、「喉がゴロゴロしているが、何もしなくて良いのか」「話の辻褄が合わなくなっているが、どうしたら良いのか」など、強い不安を訪問看護師に受け止めてほしいという気持ちが頻繁なオンコールへとつながります。
訪問看護師は利用者や家族の気持ちに寄り添い、現状やこれから予測できる変化などについて丁寧に説明しましょう。「不安があればいつでも連絡してくださいね」と声をかけてあげることも大切です。
千葉県内718の訪問看護ステーション*の内、
複数拠点**を展開する「安定した経営基盤」と「教育制度**」を持つ訪問看護ステーションの中から
叶えたい働き方に合うステーションをそれぞれ紹介します。



■ 注釈
*2026.2.9時点、「厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索(千葉)」で「千葉県」「訪問看護」と絞り込み検索をしヒットした718ステーション
**1~2拠点のステーションの場合、家族経営など属人的な運営も含まれる可能性があるので、最低でも『千葉県内3拠点以上』を展開する15の訪問看護ステーションを調査。その内14ステーションが教育制度があると記載。