近年の社会情勢や価値観の変化にともなって、看護師も多様な働き方ができるようになりました。看護師免許と臨床経験がある場合、さまざまな分野で活躍できます。
一人の看護師として利用者とじっくり向き合って働きたいのであれば訪問看護師、企業でキャリアを積みたいのであればフィールドナース、といったように自分に合った勤務スタイルを選べます。
ここでは、看護師資格を活かして働ける病棟看護師以外の職種をご紹介します。
自宅で介護生活・療養生活を送る利用者のもとを訪問し、看護を行う仕事です。少子高齢化が進むなか、需要が高まっています。
利用者の健康状態チェックや記録の管理、医師の指示に基づく医療処置のほか、病状によってはターミナルケアを行うケースもあります。訪問看護の中心的存在として、利用者本人や家族からの相談に対してアドバイスすることもあるため、基本的な看護技術に加えてコミュニケーション能力も求められます。
利用者それぞれの病状や障がいに合わせて対応する分、やりがいも大きいでしょう。一人の看護師として利用者とじっくり向き合いながら看護をしたい方に適した仕事です。
疾患があり、医療的ケアと介護の両方を必要とする人が入居する施設を「ナーシングホーム」と言います。ナーシングホームの看護師は、看護師としての技術と知識、経験を活かして入居者の健康管理や医療処置に対応します。
看護師からナーシングホームの看護師になるためには、看護師免許以外に特別に求められる資格はありません。しかし、高齢者や要介護者について深く理解し、適切に対応するスキルのほか、他職種と連携するためのコミュニケーション能力が必要です。
医療機器メーカーなどの企業に勤務し、自社製品の営業やサービスのサポートを担う看護師を「フィールドナース」と言います。営業担当者に同行して自社製品のプレゼンテーションやデモンストレーションをしたり、製品導入後のアフターフォローをしたりするのが仕事です。
年収は病院看護師よりもやや高くなることもありますが、勤務する企業の規模や給与体系によっても収入が左右されます。
医学の進歩に合わせて医療機器の性能が高まるなか、看護師としての臨床経験を活かして製品の普及に貢献できる、やりがいのある仕事です。
企業の医務室や健康管理部門で働く看護師が産業看護師です。健康診断を企画・実施するほか、従業員からの健康相談にのったり、集団健康指導などを担当したりします。ビジネスマナーや資料作成能力など、病院看護師とは違ったスキルが求められます。
収入は病院看護師よりもやや低いこともありますが、医療処置の頻度が低いことや夜勤がないことを考慮すると妥当な額となるケースが多いでしょう。
メンタルヘルスケアの重要性が叫ばれるなか、従業員の健康維持に取り組む企業が増えています。健康面から従業員をサポートし、企業に貢献する産業看護師の仕事にはやりがいがあります。
新薬開発の最終段階で行われる「治験」において関係者間の調整のほか、医師や被験者をサポートするのが治験コーディネーター(CRC)です。
治験がスムーズに進むよう、治験内容の説明はもちろん、治験業務フローの作成や社内調整、治験時の補助なども担います。医療関係者や被験者と直に接する機会も多いため、看護師としての臨床経験を活かせる職種です。
年収は看護師全体の平均よりもやや低いものの、夜勤がない分、実質的な収入は病院看護師と同等と言えます。新薬の開発現場に立ち会えること、直に医師や被験者を支えられることなどにやりがいを感じられる仕事です。
美容外科や美容皮膚科など、美容医療を提供する医療機関で働く看護師が美容看護師です。美容外科でフェイスまたはボディの外科的手術や施術サポートを担うほか、美容皮膚科では医療脱毛の施術や美容注射なども担当します。また、場合によってはカウンセリングやケア用品の販売も行います。
外見に関するなんらかの悩みを抱えて訪れる受診者がコンプレックスを克服していく過程を見守れる美容看護師の仕事には大きなやりがいがあります。
美容が好きでやりがいを感じながら働きたい人に適した職種と言えるでしょう。
医療関係の施設や一般企業、学校や病院で保健指導を行うのが保健師です。行政保健師、産業保健師、学校保健師、病院保健師の4種類に分けられ、勤務先によって業務内容や範囲が変わります。
行政保健師であれば乳幼児から高齢者まで幅広い年齢層の人と関わるほか、その他の保健師も従業員や児童・生徒、患者などの健康面をサポートします。
収入が安定していることに加え、人とのつながりを大切にしながら仕事ができるのも魅力です。
保健師になるには看護師免許と保健師免許のどちらも必須のため、看護師から保健師を目指す場合、専門学校などに通う必要があります。
厚生労働省は、私立保育園には1名の看護師が常駐しなければならないと定めており、公立保育園においても看護師の常駐が努力義務として求められています。
こうした保育園の看護師の主な仕事は、子どもたちの体調不良やケガへの対応と体調管理のほか、保育園内の衛生管理です。子どもたちが健やかに成長できるよう、保護者への保健指導も行います。
夜勤や土日出勤がないぶん、病棟看護師に比べて収入はやや低いものの、働きやすさとやりがいを両立させることが可能です。育児経験を活かしたい人、子ども好きな人にも向いているでしょう。
明確な評価制度で努力が結果に直結。
インセンティブ・オンコール手当も充実で、
頑張りがしっかりと還元される。
※オンコール手当、インセンティブ別
※可能なスタッフのみ、平均月3回
オンコール対応なし。
土日祝日がしっかり休めて、
子供の行事にも参加できる。
※資格手当、地域手当、訪問件数手当別
※土日祝固定休みの場合の給与モデル
最長3ヵ月の同行訪問や訪問看護研修など
充実したサポートがあるから、
ブランクがあっても安心して復帰できる。
※オンコール手当、緊急時手当別
※いなげ事業所の給与モデル
選定条件:
千葉市にある訪問看護ステーション99件(「厚生労働省 介護事業所・生活関連情報検索」をもとに調査)のうち、公式HPに訪問看護師の求人についての明記があり、千葉県内に複数の拠点を持つ17社から、下記選定基準をもとに3社をピックアップ(2024年9月5日調査時点)
・ドットライフ:公式HPに評価制度の明記がある企業の中で、インセンティブの金額が最も高い
・訪問看護ステーション デューン:オンコールがない企業の中で、唯一土日祝休みの働き方を選べる
・いーね訪問看護ステーション:公式HPに記載の同行訪問期間が2~3ヵ月と最も長く、かつ訪問看護研修を実施している